OBD診断ってなに?2021年10月から義務化されたことで、車検や点検はどう変わるか詳しく解説 | ケイテック株式会社

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OBD診断ってなに?2021年10月から義務化されたことで、車検や点検はどう変わるか詳しく解説

2021年10月19日更新

「OBD診断」って何?義務化の背景なども紹介します

OBD診断って聞いたことありますか?車に詳しい方はご存じかもしれませんが、ネット担当は何かすっと答えられませんでした!
このOBD診断が、2021年10月から義務化になりました!何が変わるの?と検索してみても、詳しい内容すぎて内容が難しい記事が多かったので、ユーザー目線で何が変わるのかを詳しく紹介したいと思います。
どうして必要なのか、どんな作業をしているのかなども紹介するので、OBD診断ってなに?と思った方はぜひご覧ください!

 

OBD診断とは?義務化された背景

OBDとは「On Board Diagnostics(車載式故障診断装置)」のことで、自動車に搭載されている電子制御装置の故障を診断するための装置です。
スキャンツールと呼ばれる外部故障診断機を使ってデータを読み取ると、運転支援装置や排ガス装置に異常があるかどうかが診断できます。

現在国産メーカーで製造される乗用車の9割に自動ブレーキが搭載されるなど、最新の安全技術を搭載した自動車はどんどん増えています。自動ブレーキや自動運行装置、各種センサーやカメラなど、たくさんの電子制御装置が自動車には搭載されているんです。しかし、このコンピューターに異常があるかどうかは、警告灯が点灯しなければ目視できないものです。
安全に関わるセンサーや走行を制御するコンピューターはもちろん、エアコンなどの快適性も電子制御装置によって維持されています。もし、コンピューターに異常があったら大きな事故につながる可能性も少なくありません。
このような電子制御装置の目に見えない故障に対応することを目的として、このOBD診断が車検項目に追加され、1年毎の点検が義務化となったのです。

義務化の背景として、「2050年カーボンニュートラル宣言」と、日本政府の掲げる「世界一のITS(高度道路交通システム)を構築・維持し、日本・世界に貢献する」という目標があります。
温室効果ガスの排出量を、吸収される量と差し引いてゼロにする、というカーボンニュートラル宣言。この宣言に則して、乗用車は205年、商用車は2040年までに、ガソリンやディーゼルのみの自動車の製造・販売が中止されます。併せて目標としているITS(高度道路交通システム)の構築のために、自動ブレーキやバックカメラなどの装備の義務化など、自動車のデジタル化が進んでいます。

 

OBD診断の対象と開始時期

まずは今後のOBD診断の対象となる自動車と時期を時系列でご覧ください。

OBD点検

2021年10月1日から、「既存のすべての自動車について1年ごとにOBD点検の実施」が義務化されました。車検時のOBD診断はプレテスト期間となっています。
自動ブレーキやバックカメラ装備などと違い、既存の自動車も対象になります。ただし、大型特殊自動車、被牽引自動車、二輪自動車は対象外です。

 

OBD診断

2024年10月からは2021年10月以降(輸入車は2022年10月以降)の新型の乗用車・バス・トラックの車検の際にOBD診断が実施され、故障コードが確認された場合は車検は不合格となります。
2025年以降からは輸入車の車検の際にもOBD診断が実施されます。

次に、OBD診断による点検の対象となる装置が以下のとおりです。
原動機、制御装置、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバッグ、運転支援装置(衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)、自動命令型操舵機能(レーンキープアシスト)、横滑り防止装置)、自動運行装置、排ガス関係装置
対象となる警告灯が点灯している、故障コードが確認されている状態では2024年以降は車検に不合格になってしまいます。

これ以外にもOBDで診断できる装置はたくさんあるのですが、点検・車検の際の対象になるのは上記の装置となります。

 

OBD診断の仕組みとメリット

OBD診断では、警告灯だけでは判断できない、見つけられない自動車の故障や不具合を的確に読み取ることができます。自動車の装置に不具合が出ると、OBDに故障コード(DTC)が記録されていきます。法定スキャンツール(外部故障診断機)で読み取ることで、自動で故障内容を把握できる仕組みになっています。

車検の際には、取得した情報をスキャンツールから自動車技術総合機構の運営サーバーへ送り、「特定DTC」の有無を確認し、合否結果を端末へ返してきます。

OBD診断のメリットは、具体的な不具合部分を的確に見つけられること、警告灯が点灯しない不具合も見つけられること、見落としなどの人的ミスの心配がないことなどがあげられます。
OBDの故障コードは細かく分類されているため、どの部分が故障しているかをスムーズかつ的確に把握できるので、合否に関わらず安全性の維持に役立ちます。

 

OBD診断の作業内容

(参考画像)国土交通省
OBD検査の際は、自動車技術総合機構が管理・提供する専用アプリにて、自動車メーカーから提供される故障コードの読み出しや保安基準不適合を確認します。法定スキャンツールで車両から故障コードを読み出してサーバーへ送信すると、合否判定の結果が戻されるという流れになっています。

車検の合否判定は「特定DTC」が重要視され、症状の大きさに関わらず、1つでも特定DTCが出た時点で「不合格」となります。
また、排出ガス関係では、レディネス・コードが1つ以上記録された状態で、特定DTCが検出されなければ「合格」とみなします。
(※レディネス・コードとは、排出ガス対策装置関係に影響がある故障検知条目で不具合を2回検知すると自動記録されるコードのこと)

特定DTC情報については、自動車技術総合機構より、「新型車の登場やモデルライフ途中での仕様変更により特定DTCも変わるのに対し、新旧の齟齬により不合格とならないよう、また不正が行われないよう最新かつ完全な状態を保つのが、スタンドアロン型のスキャンツールでは困難なため」と説明されています。

 

OBD診断の料金

OBD診断の料金については、新規検査・継続車検時に支払う法定手数料として、技術情報管理手数料が1台あたり一律400円追加されています。
追加された手数料は、自動車メーカーが提供する故障診断に必要な情報管理、全国の検査場(車検場)や整備工場が利用する情報システムを運用していくための費用に使われるとのことです。

法定点検費用の他に、OBD診断の費用と、故障コードが発見された際には修理の料金が車検の際に発生します。診断料は工場によって異なりますので、車検の際に確認してみましょう。

 

OBD診断で最新技術を搭載した自動車の安全性、快適性の維持に必要不可欠

OBD診断についてまとめてきましたが、いかがでしたでしょうか。
近年の自動車はどんどん高性能化が進み、電子制御による部分が増えています。自動運転や自動ブレーキなどの安全装置以外にも、エアコンやシートヒーターなどの車内の快適性のためにも電子制御装置はかかせないものになっています。特にセンサーやECU(Electronic Control Unit)などの走行に関わる部分が故障してしまうと、重大な事故にもつながりかねません。
この電子制御装置の目に見えない故障に対応するための検査がOBD診断です。

この記事をご覧いただいてから車検を受ける方は、OBD検査が始まっているはずです。安全・安心のカーライフのためにも、ぜひOBD点検を受けてみてくださいね。

 

  

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